ひとりぼっちのお祭

歌のはなし 曲名 公表作品 作詞者 作曲者
067 ひとりぼっちのお祭 六文銭メモリアル
及川恒平 及川恒平
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A×anytime

A      ≒     E7   ≒  E7      ≒         A    ≒
西の方へ 行けたな ら       僕はカリカリ と西瓜を 食べる

A       ≒       E7   ≒  E7     ≒        A    ≒
残った種が すくすくと伸びて       心の中で 育っていくだろう

A       F♯m     A      F♯m
擦り切れた レコードと   埋もれた たましいが

A        ≒     E7   ≒   E7       ≒      A    ≒
ひとりぼっちで 浮れ出して        淋しいお祭り を始めるだろう

A    ≒   E7   ≒   E7     ≒   A    ≒
Pa.....            Pa..... 

A×anytime

A      ≒     E7   ≒  E7      ≒        A    ≒
西の方へ 行けたな ら        僕はカリカリ と西瓜を 食べる

A       ≒      E7   ≒  E7     ≒         A    ≒
黒い大きな サングラス で        やっと僕は お日様から逃れて


A         F♯m      A        F♯m
ひとりぼっちは いやだけど   優しい言葉も いらないさ

A       ≒     E7   ≒  E7       ≒      A   ≒
広い砂漠の 真ん中で          淋しいお祭り を始めるだろう

A    ≒   E7   ≒   E7     ≒   A    ≒
Pa.....            Pa..... 

A    ≒   E7   ≒   E7     ≒   A    ≒
Pa.....            Pa..... 

F.O.


   「現代のトルバトーレ」という大層なタイトルで音楽雑誌に書かれた一文は、
終始、言い訳に費やされているのだった。
 先日コンサートを聞きに来てくれた方にいただいた、古い雑誌のコピーから、
ここにのせさせてもらった。
 
 今回は歌作りの感想の、感想を書こうと思う。
と言ったばかりで、さっそく詰まってしまった。
実は、現在でも、同じような弁解をしつつ歌を書いていることを、
ただ単に再確認しただけだからなのだ。
 もう少し、巧妙な言いのがれを、いまなら考えつくかも知れないけれど、
音声としての言葉と、文字としての言葉の間をふらふらしていることに、
なんら変わりはないのだ。

 以下。



「新譜ジャーナル」1972年9月号より

 以上です、と終わりたいデス。
なんだか、このあと出すことになった出版物の宣伝のために書いたの?
と、自分でつっこみたくなる。
 そして、なによりも、我慢しにくいのは、、フォークソングに対する「意識過剰」。
このころ、高田渡はすでに、
もっと整理のついた状態でフォークソングに接していた、と思うとなおさらだ。
個別、高田が、というのが、正直な僕の感想だけれど。
 いずれ、登場するかずかずの高田渡論が、それについて触れるのだろう。

 ところで、上のコピーだけれど、実は僕には全然書いた記憶がない。
でも、どこてもこんなこと言うか書くかしていたような確信めいたものがある。
そして、責任逃れするつもりはないけれど、当時よくあった文脈のような気もする。

 この歌は当時、グループとしてはメインのレパートリーだったが、
現在、自分たちで歌うことはほとんどなくなった。
リキが要るわりに、満足感を得にくいというところだろうか。
よくわからない。

 この曲も、僕が当時おもいっきりファンだったジョ二・ミッチェルの影響を、
強くうけている。
 彼女はギターのオープンチューニング奏法を多く用いていた。
もともと絵描きだった彼女にとって、オープンチューニングは、
左手がしっかり動かなくても、そこそこさまになるので、
ボーイフレンドのミュージシャンに教わったとも聞く。
 もともと日本の素人だった僕には、これを見逃す手はなかった。
いろいろ真似をした。
しかし、この程度のことを音楽的な影響を受けた、とか言っていいのだろうか。

 詳しいことはわすれたけれど、この曲はキーがA。
つまり、オープンA、か、それもどきをでっち上げたのだった。
右手はフラットピックによるストローク。
これも彼女の弾き方をまねている。

 ダダツタダーン ンタンタンタンタ  ダダツタダーン ンタンタンタンタ

と弾けた記念にこの曲を作ったのだった。
「夏・二人で」はスリーフィンガーピッキングがなんとか真似できた記念だった。
当時は、こんな記念がたくさんある。
自慢してどーするのだ。

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